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悪法、労働契約法可決される

11月27日、参議院厚生労働委員会において審議の上、社民党・共産党の2名が反対、しかし賛成多数で可決されてしまいました。
民主党案が政府の修正案よりひどいものであり、働く女性の全国センター(ACW2)として、廃案にすべきと衆議院・参議院の労働委員の議員さん70名にロビー活動、両議員会館前でのビラまき、抗議行動、国会審議会傍聴等を行いました。
当初11人の参加者で始まった抗議行動も11月7日は全労連、全労協、コミュニティユニオン関係者400人ほどに膨れ上がり、参考人招致も行わずに可決に至る所、22日各党推薦の参考人の意見陳述が行われることとなりました。諦めずに行動したことがここまで政府を動かしました。社民党福島瑞穂氏推薦でACW2の代表、伊藤みどりさんが意見陳述をしました。
民主党は「連合」の長谷川女史です。しかし、自民・公明党と仲良し発言にはがっかりしました。
その間、メーリングリストで呼びかけ参議院労働委員25名に対し、それぞれが意見陳述書をファックスにて送付。
27日審議会では、民主党の風間直樹議員が、全国からたくさん陳情が来て、ACW2の伊藤みどりさんの意見に納得するものがあったといい、私の陳述書、朝日熱学に対する男女賃金差別裁判において就業規則不利益変更が行われてきた事の文を読み上げました。快挙!いろいろなところで運動をしてきたお陰で、現在職員数31人(公称では45名?!)しかいない小規模「朝日熱学」も有名になったものです。

毒入りである就業規則万能法とは、
就業規則は労基法89条により、就業時間、賃金、退職事項、服務規程、出向、配転、懲戒など広範な労働者の権利義務全般について規定するものです。
しかし、現在、就業規則は、使用者が一方的に作成し、従業員過半数代表の意見徴収した後、労働基準監督署に届ければよいことになっています。
従業員代表選出も行われないで、会社が黙って捺印する従業員を選び、届出る会社が大半を占める現状では、就業規則が、労働基準法や国の法律その他に照らして合理的か否かは全くチェックをされていません。

政府案は、第9条で労働条件の不利益変更を禁止しつつも、第10条の但し書きで
①労働者の受ける不利益の程度、②労働条件の変更の必要性、③変更後の就業規則の内容の相当性、④労働組合等との交渉の状況、⑤その他の就業規則の変更に係る事情に照らして「合理的」であれば変更できるとしています。

第23条では、「使用者の権利の必要性と、労働契約の内容が合理的であれば変更可能」と謳っています。労働者の意見が率直に伝えられると期待することはできません。
政府や野党が示す「合理的」とは、使用者にとっての解釈であって、労働者の意志や労働実態とは無縁のものになりかねません。
そこで明らかになったことは、結局、就業規則に納得できないと一人で抵抗しても、就業規則の変更に従いながら、裁判で合理性について争うしかないということが明確になりました。
しかし、長くかかる裁判を起こせるものはほんの一握りの人であり、多くの人は泣き寝入りということです。
詳しくは伊藤みどりさんの意見陳述書をお読みください。

伊藤みどり氏意見陳述書  http://files.acw2.org/tinzyutu.doc
毒は抜けていなかった! 新設労働契約法 解説 参議院質疑から
http://files.acw2.org/dokari.doc
日本労働組合総連合会(連合) http://www.jtuc-rengo.or.jp/

労働組合東京ユニオン 中野布佐子

     

   
by chakochan20 | 2007-11-29 12:01 | 活動報告(65)

日本オートマチックマシン男女賃金差別裁判和解成立

今年1月23日横浜地方裁判所は、会社が原告の宮下征子さんに男女賃金差別の不法行為が有ったという事で、1920万円を年5分の利息を付けて支払えとの判決が下りました。
しかし、被告会社は即刻東京高等裁判所に控訴し、争ってきました。
以後裁判所の強い和解勧告で、7回の和解協議がもたれましたが、11月27日やっと被告会社が折れ、勝利和解成立となりました。

以下が和解条項
1 一審被告は、一審原告に対し、本件和解金として金2,050万円の支払義務があることを認め、これを平成19年12月20日限り一審原告代理人弁護士名義の下記口座に送金して支払う。
                
2 一審被告は、訴外日本オートマチックマシン労働組合との協議により、従業員の男女賃金格差是正の調査・検討を行う労使の専門委員会を設置することとし、同委員会の設置について取締役会決議等の必要な措置を取る努力をする。

3 一審原告は、一審被告に対し、当事者間の横浜地方裁判所平成19年(モ)第25号強制執行停止決定申立事件につき、一審被告が提供した担保の取消しに同意し、その取消し決定に対して即時抗告しない。

4 一審原告はその余の請求を放棄する。

5 当事者双方は、本和解条項に定めるほか、他に何らの債権債務関係のないことを相互に確認する。

6 訴訟費用は各自の負担とする。

高等裁判所も差別があったと認め、勝利和解には違いないのですが、低賃金の男性と並べられ、其処までの損害金(1/3)しか認められないということは、二重に差別されたと同じことです。何時になったら、被った損害金を取り戻せるような判決が出るのでしょうか。
同じ差別裁判の原告としては、ここまでの苦労を思うと手放しで「おめでとう」と言うには余りにも複雑な心境です。
気力、体力、経済力に恵まれなければ、長い裁判を起こすことなどままならない今の労働者の立場では、圧倒的に泣き寝入り派が多いのです。
しかし、一人一人が勇気を出して、おかしい事はおかしいと言わなければ、世の中何も変わりません。労働組合がない会社でも、一人で加入できるユニオンがあるのですから、仲間が応援しますし、労働基準監督署より余程頼りになる東京都労働委員会に、調査や斡旋を依頼出来ます。働く皆様、諦めないで行動しましょう!

労働組合東京ユニオン 中野布佐子
by chakochan20 | 2007-11-29 12:00 | ニュース(155)

シニアユニオン結成

団塊世代が大量に定年を迎えるにあたり、定年後の雇用延長を求め紛争がおきています。その結果、個人で加盟できる「シニアユニオン」が12月22日に結成されます。
(問い合わせ先、管理職ユニオン03-5371-5170 担当:設楽氏 )
その記事が、2007年11月19日東京新聞朝刊の「こちら特報部」に掲載されました。
昨年4月改正高齢者雇用安定法で、企業に希望者の雇用延長を義務付けましたが、実際には罰則のない「努力義務」に留まっているので、経営者の気に入らないものは切り捨てられるのが現状です。我被告会社朝日熱学においても然りです。
そして私と同じように男女差別裁判で闘っている友人、財団法人東京ケーブルビジョンのHさんもその例にもれず、再雇用を希望したにもかかわらず、7月末をもって解雇同然の扱いを受けました。
過去財団では、男性であれば、どんな人でも希望した人は全員再雇用が認められてきました。1日中居眠りをしていようが、気に食わぬことで不貞腐れ早退しようが働いていられたのです。
ユニオンの女性支部長である彼女だけを再雇用しないということは、不当労働解雇であり、労働組合東京ユニオンは翌日より社前抗議行動に突入。
それと共に、東京都労働委員会に不当労働行為の申し立てをし、調停に入っておりますが、総務省の天下り理事たちは社前抗議行動がいやで、一時中断させるべき行動、和解をしたいと3年近くたって、初めて言いました。
しかし、彼女の再雇用はあくまでも拒否。
裁判と一括で金銭和解をしたいといっている割には、余りにも低い金額提示である。調停委員からもゼロをひとつ落としているのでは?と皮肉を言われていました。本当に人を馬鹿にした不誠実な態度です。
財団側は本気で和解する気があるのかはなはだ疑問です。
抗議行動を阻止したく、単なる時間稼ぎをしているように思われます。
企業のコンプライアンスなどどこ吹く風といった財団の対応です。
職場環境を働きやすいよう(管理職のセクハラ問題も含め)改善・努力し、仕事も出来る彼女を排除した結果、今財団では仕事が滞っているとも漏れ聞こえてきます。
しかし、時間が経てば経つほど、この問題はエスカレートし、監督官庁である総務省や広く一般の人にも周知されるところとなり、財団側は手も足も出なくなることは間違いありません。
その彼女のことが、この東京新聞「こちら特報部」に詳しく掲載されました。

掲載記事1 再雇用「選別」に対抗
掲載記事2 今こそ人のつながり
掲載記事3 高齢者雇用安定法

労働組合東京ユニオン 中野布佐子
by chakochan20 | 2007-11-23 10:46 | 東京ケーブルビジョン(14)

第一回和解、不調に終わる

被告会社は代理人と共に、新会社ティネットジャパンの役員?と出席しました。
しかし、双方の思惑が大きく違い、1回目の和解は不調に終わりました。
裁判所が和解続行を告げた時、その新会社の役員は大きく頷きました。
どう解釈してよいのやら?
和解が決裂して、元社長を法廷に引っ張り出し、衆人観衆の前で審問に入るのが、私の希望です。今まで、散々悪事を働き、私服を肥やし、社員をパワーハラスメントで苛め抜き、遣りたい放題の人が、どう崩れていくのかを見たいと思ってます。
今後の被告会社の動向が楽しみですので、引き続き傍聴、ご支援宜しくお願いします。

労働組合東京ユニオン、中野布佐子
by chakochan20 | 2007-11-15 14:24 | 裁判便り(8)

裁判所和解案に対する原告意見

平成17年(ワ)第25285号
原告 中野布佐子
被告 ㈱朝日熱学
        裁判所和解案に対する原告意見
                        2007年11月9日
東京地方裁判所民事第19部御中
(裁判所限り)

平成19年10月16日付裁判所和解案を頂き、検討を致しましたが、以下の点で疑問点があり、その旨意見を取りまとめて提出させていただきます。賃金における女性に対する差別は、職場におけるあらゆる差別を凝縮した形態です。そのため、本件を解決に向かわせるについても、一つひとつ考え方を整理し、長年にわたる就業生活上の差別が、原告にとって公正に報われたと実感できるような筋道を立ててすすむことが大事と考えておりますので、その点はよろしくご配慮の程、お願い申し上げます。

               記

1 月例賃金について
(1)1985(昭和60)年の格付け
被告会社における女性に対する賃金差別は1985(昭和60)年から始まったものではなく、それ以前から原告は女性であるがゆえに低い等級に据え置かれていたものです。1985(昭和60)年の時点及びその後の原告に対する取扱いを女性差別として差額賃金を支払うという以上は、1985(昭和60)年当時の原告の格付けと賃金から出発するのではなく、比較対象男性と同程度の格付けから出発するのが筋ではないかと考えられます。
原告の請求は西形社員の同年度の等級と同一であることを前提にしたものですが、西形社員が他の比較対象男性と比べて等級、賃金額とも相当程度低いことを考慮に入れると最低水準であり、随分控えめに賃金を設定したもので、それさえ認められないのは大きな疑問です。
(2)5級への昇格
 裁判所案は、原告が5級に昇格することを前提としない是正水準を設定しています。それは、西形社員が5級に昇格していないことを理由とするようですが、西形社員は本件提訴後の2006(平成18)年4月に課長代理の5級に昇格しています。西形社員も含めた比較対象者の男性4人の4級在級年数の平均は10年、目立って在級年数の長かった西形社員を除いた平均は7年ですが、原告が請求しているあるべき水準は5級に昇格する期間を11年としています。これは西形社員を含む平均在級年数よりも遅い昇格を前提としているものですから、原告としては、その水準が是正の最低線であるという強い意見を変えることができません。
(3)5級に昇格したことの確認条項
 原告は女性であるがゆえに低い等級にとめおかれたまま退職せざるをえませんでした。そのために労働者としての誇りを著しく傷つけられてきましたが、原告の人格的尊厳と働きに報いる解決として、和解に際しては、原告が5級に格づけられた社員として退職したことを確認していただきたいことを強く希望するものです。
(4)誤払いについて
繰り返し主張してきたように、他の誤払いの例は数百円、最大のものでも2500円程度です。これに対して原告に対してなされたと主張されている誤払いは数万円にも及ぶもので、これをミスとして片付けるとなれば、原告を働き手として軽視することはなはだしいもので、到底認めることはできません。賃金は、その人の大事さやその人に対する期待を金銭で刻印するものですから、この点について人間としての配慮を強くお願いするものです。

2 一時金・退職金差額について
 これらは月例賃金額がそのまま連動することになりますので、前項に指摘させていただいた点を考慮していただきますようお願いする次第です。

3 年金差額を含む解決金について
 裁判所和解案では退職金差額と年金差額等を考慮して解決金200万円とされています。退職金差額については前述のように別途認められるべきですが、さらに原告は性に基づく賃金差別という人権侵害を受けたことによる精神的苦痛に対する慰謝料として500万円を求めており、年金差額分を含めて(裁判所案によれば退職金差額分も含まれる)200万円はあまりにも低額であるという実感を払拭することはできません。年金差額も当然上記の月例賃金の差額が反映するものですから、それだけでも200万円程度の金額には及ぶものです。特に被告が長年にわたって原告を女性であるがゆえに賃金において差別したうえ、本件訴訟においてもその理由が原告の能力や勤怠などの勤務態度にあったかのような主張を繰り返して原告を貶めてきたことを考慮するならば、相当の金額によって慰謝され手しかるべきと考えるものです。
 原告とほぼ勤続年数が同等で、昇格状況は男性では最も遅い西形社員と同程度であったと仮定した場合の月例賃金、一時金、退職金差額でさえ、その合計は金1369万8466円、それに年金分の差額推定額200万円を加えると差額総額は約1570万円にも及びます。さらにそれに慰謝料を考慮したとしても(決して原告がこれを妥当であるとしているものではありませんが、)裁判所案による解決金も含めた総額が1270万円という水準については、原告のこれまでの働きと本件被告会社の原告に対する差別を想起したとき、これで問題を解決したと実感するには極めて遠く、改めて以上の点を汲んでいただくことを強く希望するものです。
by chakochan20 | 2007-11-09 16:13 | 裁判資料(41)

男女同一価値労働同一報酬


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