北京オリンピック

北京オリンピックが始まり、世界平和のスポーツの祭典でもあり、日頃より努力をしてきた選手たちのハレの舞台でもある。開会式は世界人口の約5分の1、13億人の民を抱える中国らしく、人海戦術を酷使した、歴史的重みのあるセレモニーで、それなりに楽しめた。しかし一概には喜べない。何故なら、あまりにも政治色が前面に出た、「党の党による党のための五輪」と言われ、党主導の政治ショウーが色濃いからである。
新疆ウィグル自治区カシュガルでは、漢民族が不平不満分子ウィグル族を監視し、口封じをする。まるで戦前の日本の憲兵のごとく。雲南省ではバス爆発事件、貴州省甕安県では少女の強姦殺人事件を当局が隠蔽したとして、数万人が県庁舎や公安局の押し寄せ建物破壊、北京からは出稼ぎ農民たちが追い出され、かわって軍や警察の応援組が地方から動員されているという。公安局は「貧富の格差の象徴を排除するのは当然」「汚い彼らは景観を損なう」と平然と言ってのける。
党幹部の大半が愛人を囲い、コネ・ワイロが横行し、警察でさえもお金を払わないと捜査もしてくれないとか。

そんな中、一方ではグルジア紛争(死者2000人、避難3万人)が勃発。グルジアからの分離独立を目指す親ロシアの南オセチア自治州での武力衝突は、ロシアがグルジアへの空爆対象を広げ、状況は悪化する一方だが、ロシアは何故この時期に、米国が北大西洋条約機構(NATO)加盟を後押しするグルジアと「戦争状態」に突入したのか。
ほとんどの参加国首脳らは中国側が手配したメーン会場周辺のホテルに宿泊しているにもかかわらず、ロシアは五輪前、北京市郊外の別荘地にある高級ホテルを借り切って、プーチン首相や財界の要人ら約2千人が宿泊。宿泊費は約15億円を超えると言い、テロ対策のため訓練した警備員や防弾硝子を配備していたという。
選手村のロシア代表選手もほとんどが9日中に、このホテルに移った。
あたかも五輪中にグルジア側との戦闘を予期しての備えだったのか?

そして、北京五輪開幕の注目が集まる中、「もう一つの8月8日を忘れないで」とミャンマー(旧ビルマ)の人たちが各地で声を上げた。20年前のこの日、ミャンマーの当時の首都ラングーンで、ゼネストを呼びかける学生や市民約10万人のデモに、軍が無差別に発砲、全土で3千人が犠牲になり、建国の父アウンサン将軍の娘、スー・チーさんが軍隊を差し向けるのを即刻中止せよと呼びかけた。そして軍はクーデターで全権を掌握し、彼女を翌年から自宅軟禁、今もその状態が続いている。
昨年9月には、ガソリン値上げなどの反発に端を発した市民デモは全土に広がり、日本のジャーナリスト長井健司さんがビデオカメラを握ったまま、銃殺された事件もまだ記憶に新しい。今年5月にはサイクロン被災で14万人以上の犠牲者が出、他国かららの救援入国も拒み、救援物資なども本当に困っている人々には行渡らず、北朝鮮同様、軍関係者の横流しも横行とか。
国連が果たさなければならない役割とともに、北京五輪に沸く中国は、ミャンマー軍事政権にもっとも大きな影響力を持っているのだから、スー・チーさん率いる民主化勢力との対話を実現させるために、責任ある大国としての役割を果たしてほしい。
時代の流れに背を向け、民主化を拒否する軍事政権のもとでは何一つ明るい希望は待てない。

何故、人は宗教・思想の違いで、戦闘・殺人という武力をもって排除しようとするのか?
愚かなそして、痛ましくも嘆かわしいことである。
by chakochan20 | 2008-08-11 09:56 | ニュース(155)

男女同一価値労働同一報酬


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