兼松男女賃金差別裁判逆転勝利!

判決が1月31日、東京高等裁判所で西田美昭裁判長の元、原告4人に労基法4条違反で性による差別賃金約7200万円の支払いを命じ、原告側が逆転勝訴しました。又もや、男性であったのなら当然支給されたはずの金額を取り戻すことが出来ません。ここまで12年も掛かっており、原告はじめ代理人たちの並々ならぬ精神力に頭が下がります。均等法施行以後も一向に差別がなくならない日本、ILOの度々の是正勧告にも労基法4条があるからと差別はないと言い切ってきた日本。ILOに陳述に行き住友電工・化学の和解勝利を勝ち取ったWWNの女性たちは、兼松の原告たちにも再度ILOに今の日本の現状を訴えにいきましょうということで、昨年9月に中野麻美弁護士はじめ、学者さんと総勢24名でスイスのジュネーブに行ってきたことが、多少なりとも功を労したのではないかと思います。
コース別賃金制度で労基法4条が適応された始めての勝利判決。
勤続年数の長い女性たちは男性と同程度の仕事をしていたとの職務評価が認めら、「同一価値労働同一賃金」の一歩前進なのではないでしょうか。
しかし、残り2人については「重要な仕事とは言えない」(秘書)、勤続年数が15年と短いなどと賠償を否定しました。
まだまだ多くの課題を残しての勝訴ではありますが、会社側も原告達も上告するそうですので、最高裁で明らかにしてほしいと思います。

「コース別賃金」は違法、兼松に差額賠償命令 東京高裁
(朝日新聞)(2月1日)掲載より

 「総合商社「兼松」(東京都港区)に57~82年に入った社員と元社員の女性6人が「女性というだけで差別される賃金制度は違法」として、男性との差額など3億8400万円余を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。西田美昭裁判長は請求棄却の一審・東京地裁判決を変更。「男女同一賃金の原則」を定めた労働基準法に違反する行為があったとして、うち4人に計7257万円余を支払うよう兼松に命じた。兼松は上告する方針。

 違法な男女のコース別処遇を認定した例としては、野村証券に慰謝料の支払いを命じた02年の東京地裁判決(その後和解)などがある。今回の判決は差額賃金の支払いも命じており、同様の雇用形態をもつ企業に影響がありそうだ。

 兼松は85年に「職掌別人事制度」を実施。男性中心の「一般職」と女性中心の「事務職」で別の賃金体系をとった。兼松側は「業務や転勤の有無の違いによるもので、男女差別ではない」と反論していた。兼松は97年に「総合職」を加え、昨年4月からは職責の重さに応じた「職群」制度を採っている。

 判決は、兼松では少なくとも原告が問題としている92年以降、(1)事務職の女性が定年まで勤めても27歳の一般職の男性と同じ賃金に達しなかった(2)原告と職務内容が同程度だった男性一般職との間に相当な賃金格差があったことから違法な男女差別が続いていたと指摘。97年の新人事制度でも、賃金格差は引き継がれたと認定した。毎月の賃金と一時金を合わせて1カ月につき10万円の損害に慰謝料も加えて、1人あたり842万~2355万円の賠償を命じた。

 ただ、原告6人のうち2人については「専門知識や一定程度の交渉力などにより重要な仕事をしてきたと言えない」「勤続年数や職務内容に照らして違法とは言えない」として請求を退けた。

     ◇

 「同じ会社で同じくらい働いていても、コースが違うだけで27歳の男性の賃金を超えられず、悔しかった。そんな人事管理の違法性が初めて一部認められた」。提訴から13年。原告の女性たちは声を弾ませた。

 85年の男女雇用機会均等法制定の際、兼松は、男女で明確に人事管理を分けると性差別になるからと、全国転勤で幹部昇進のあるコース(兼松では一般職)と地域限定で昇進のないコース(事務職)にわけ、男性を一般職、女性を事務職とした。

 こうした制度は事実上の男女別人事管理として批判を浴び、いくつも訴訟が起きた。02年の野村証券訴訟や04年の岡谷鋼機訴訟の地裁判決では、コース別の採用や処遇で賃金差ができても、採用や配置、昇進などの違いによるもので男女の賃金差別を禁じた労働基準法4条違反とはいえないと判断した。

 しかし、今回の判決では、原告の女性たちの職務を「職務内容や困難度を截然(さいぜん)と区別でき」ず、「同質性があると推認」される30歳程度の男性一般職と比べても格差に合理性がないとして、初めて労基法4条違反にあたると判断。職務が全く同じでなくても、質で比較して判断した点は画期的だ。

 また、事務職の勤務地が限定されていることはこうした賃金格差の合理的な根拠にはならないとした点も大きい。勤務地限定を理由に賃金に差をつける企業は多く、家庭を持つため転勤しにくい女性社員への間接的な差別と言われる中、「転勤を理由にした安易な格差に歯止めをかけた」と原告代理人の中野麻美弁護士は言う。

 さらに、一般職への転換試験を設けているとの会社側の主張についても、英語の検定試験のハードルが高すぎ、この水準に達しない一般職男性もいることや、転換後の格付けの低さから、実質的な格差是正措置とはいえないとした。いずれも、形式だけ整えて差別を温存する手法に警鐘を鳴らした。  編集 竹信三恵子 」
by chakochan20 | 2008-02-01 11:30 | ニュース(155)

男女同一価値労働同一報酬


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