「法の支配」

2012.5.9朝日新聞「窓」論説委員室から

― 毎年、憲法記念日を前に最高裁長官が談話を発表する。今年の竹崎博允長官の談話で目を引いたのは、「法の支配」という言葉だ。
 「裁判所は憲法のもと、法の支配の実現に努めてきた」「憲法が具現する法の支配の理念の重要性につき決意を新たにして、適正な裁判を実現していくよう最善を尽くす」
 長くない談話に2度も登場する。
 何となくわかったような気がしているけれど、改めて法の支配って何だっけ。憲法の教科書をひらく。
 いわく、「法の支配の課題は、正しい法に、権力保持者を服せしめることにあった」。別のテキストは、「法の支配の内容として重要なもの」のひとつに、「権力の恣意的行使をコントロールする裁判所の役割に対する尊重」をあげている。
 ひるがえって日本の今を思う。
 1票の格差をただすよう司法から警告されても、国会はいっこうに動かない。「最高裁はよけいなことをいうな」と開き直った元首相もいる。尊重、とはほど遠い。
 責任の一端は、立法や行政に遠慮がちだった裁判所にもあると思うが、ともあれ、永田町の人々はこのメッセージをどう読んだか。
 えっ、政局や選挙のことで頭がいっぱいで、談話なんて知らない?
最高裁のホームページに載っています。どうぞアクセスを。(渡辺雅昭) ―

最高裁のホームページ
http://www.courts.go.jp/about/topics/kenpoukinenbi/index.html
by chakochan20 | 2012-05-12 18:16 | ニュース(155)

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