磯田道史の この人、その言葉

「磯田道史の この人、その言葉」という連載が、土曜日の朝日新聞に連載されている。磯田さんは、歴史学者で茨城大の准教授である。
5月8日は元経団連会長の土光敏夫氏(1896~1988)の「会議は2時間以上してはならない」に納得。

― 土光敏夫は昭和の経営者。経団連会長・行革審会長として国の行政改革に奮闘した。食卓にはメザシ。質実剛健な人格で知られた。部下の杉本辰夫によれば土光は〈合理主義者の権化〉。「会議は2時間以上してはならない」「お前たちは立って会議しろ。座って会議をするとだらだら無駄が多い」とまでいった。
 しかし土光は人間をコストとみる発想には異を唱えた。企業にとって人間は資源。不況だからと言ってすぐ採用を減らすのは誤りだ。「苦しい時ほど有能な人材を集めるべきだ」と主張。〈日本には、人間、人的資源のほかには何もない〉。不況で採用を減らすのは〈年寄りの都合〉で間違い。〈若者たちに申し訳が立たない〉ともいった  採用した人間をコストにしてしまうか宝の源に変えるか。それこそが経営者の手腕。
土光は重役会で女性がお茶を出すのを見て〈「女性をお茶くみに雇っているのか、女性の能力を活用しなければならぬ」と、早速、会議室に冷水、お茶の装置をおいてセルフサービスに〉した(『土光さんから学んだこと』) だがこれはフェミニズムではない。
土光は社員に重荷を負わせて鍛える「重荷主義」。〈重要な仕事を与えられれば、人は自然に精鋭になる〉(『経営の行動指針』)。使用した人間を生産性のない仕事から価値を生み出す高度な仕事にどんどん連れて行くのが経営者だと彼は信じていた。
 期待される社員像について土光は「①頭脳を酷使する人②先をみて仕事の出来る人③システムで仕事の出来る人④仕事のスピードを重んずる人⑤仕事と生活を両立できる人。要約すれば変化に挑戦しうる人」と答えている。-

 今の経済界を牛耳っている、見識?ある経営者に聞かせたい。
不況となれば、バルル期に蓄えたものが有るにも拘らず、即一番貧しい労働者から首切りをし、自分たちの痛みを軽減することばかり考えている。
人間がせせこましくなり、他人や社会に対し驚くほど無関心。「自己責任」の社会では、誰も責任を取らない無責任社会になりつつある。嘆かわしい。
by chakochan20 | 2010-05-09 09:29 | ニュース(155)

男女同一価値労働同一報酬


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